こんにちは。翻訳パラダイス運営者のPattyこと結城真悠です。
このたび、特にこれから翻訳をはじめようとする初心者の方に向けて、一冊の本を訳すという楽しみを味わいながら、翻訳者に必要なスキルを身に付けるための講座を開くことにしました。
少しでも翻訳を試みたことがある方なら、翻訳をしている間に「楽しさ」よりも「頭をかきむしるような苦しみ」を経験されたことがあるかもしれません。
私がそれをはじめて経験したのは中学のときでした。一冊の本と出会ったのです。
その頃は単に「英語が好き」なだけの生徒でしたが、なぜか「この本を自分で訳してみよう」という気持ちに駆られました。それから一ヶ月、本と大学ノートと辞書を机の上に広げ「うんうん」と唸る毎日。正直、しんどかったです。でも、不思議と「やめたい」と思いませんでした。分からない単語を辞書で調べ、そこに載っているすべての意味から適切なものを選び出し、なめらかな文章に練り上げていく
− そうした作業を通じてどんどん翻訳する楽しさに引き込まれていったのを今でも覚えています。そして最後のページを訳し終えたときの達成感といったら!私の翻訳者としての原点はそこにあります。
この講座をはじめるにあたり、そのとき私が出会った『マザーテレサ』の本を探し回りました。残念ながら、まったく同じものは見つかりませんでした。しかし、米国の図書館にしか置いていない、初心者の方には分量も難易度もちょうど良い本を見つけることができました。写実的で繊細なタッチの挿絵も物語のニュアンスをつかむのに役立ってくれそうです。出版社の方には今回この講座のために特別に、この本を教材として提供していただけることになりました。
受講生の方には、翻訳の楽しさを一緒に味わってもらいたいと思うと同時に、翻訳者兼エージェントとしての私の経験から、「翻訳者として仕事をしていくうえで必要なこと」を伝えていきたいと思っています。
この講座が、翻訳を続けていくみなさんにとって何らかのきっかけとなりますよう。